八味地黄丸【はちみじおうがん】
腎陰と腎陽は互いに存在しあうため、腎陽を補うときは、腎陰も補う事が大切です。この処方は補陰薬である六味地黄丸に、補陽作用のある生薬を加えた組織になっています。
◎主な証型
足腰が冷えてだるい、腰痛、寒がり手足が冷える、尿が近いか出にくい、顔の血色が悪くて浮腫む、無気力、インポテンツ、不妊などの腎陽虚の症状に用います。舌質は淡、舌苔は、白、脈は沈細、で力がない。また、腎陰陽両虚にも用います。
☆☆ 成 分 ☆☆
炮附子:散寒止痛 体温め、鎮痛します。
桂枝:辛温解表 体を温め解表し、健胃、鎮痛作用があります
熟地黄:滋陰補血 血と津液を増やします。
山薬:補気腱脾 消火器系の働きを強化し、元気をつける。
山茱萸:固精収渋 精血が外にもれ出ないようにします。
牡丹皮:清熱涼血 熱をさまし、炎症を抑えます。
沢瀉:利水滲湿 体内の余分な湿をとり、熱をさまして炎症を抑えます。
茯苓:利水滲湿 水分代謝をよくし、健脾作用があります。