加味逍遥散

加味逍遥散【かみしょうようさん】

 肝の気を疎通し、精神的ストレスによって停滞していた気の流れを改善して気分を爽快にし(疏肝解鬱)、ストレスのために生じた脾胃の障害を和法して取り除きます(調和肝脾)。

◎主な証型

 精神的なストレスが長く続き、そのためにイライラや抑うつなどの精神症状が生じた“肝気鬱結”、さらに食欲不振、下痢と便秘を繰り返すなどの胃腸症状“脾気虚”、頭がふらつく、動悸がする、手足がしびれるなどの症状“血虚”のある“肝脾不和”および“気血両虚”に用いる。

☆☆ 成 分 ☆☆

薄荷:辛涼解表 柴胡の作用を補助し、健胃整腸に働きます。

柴胡:辛涼解表 解表作用のほか、疏肝解鬱作用があります。

百芍:補血斂陰 血液と体液を増やし、鎮痙、鎮静、自律神経の緊張緩和に働きます。

当帰:補血 蔵血、滋養強壮、子宮筋調整作用があります。

白朮:補気利水 水分代謝をよくし、健脾作用があります。

茯苓:利水滲湿 水分代謝をよくし、健脾作用があります。

甘草:補気 諸薬を調和させます。

生姜:温中止嘔 胃腸を温め吐き止め、健胃作用もあります。